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日産R34GT-R先行試作車
 漆黒のGT-Rという表現がピッタリなこのクルマの正体は、R34GT-Rの先行試作車である。R34の先行開発を目的としたクルマは数台ほど作られているはずだが、このクルマは主に空力検討を目的に製作された車両である。

 ベースとなったのはR33GT-RのVスペックであり、前後にドライカーボン製のディフューザーを装備。リアスポイラーにはゲタが履かされ、翼端板は後に出るR34GT-Rと同等の高さと角度に設定されている。またリアフェンダーとピラーの内部には補強が施されるが、試作車ゆえかボディ表面には溶接痕が生々しく浮き出ているのが特徴だ。

 このクルマは96〜97年頃に日産が所有する北海道の試験場でテストに使われ、後のR34GT-R開発に一石を投じた。スクープされるのを恐れたのか、ボディ表面はつや消しブラックで塗装され、この塗装はホイールやブレーキキャリパーにいたるまで綿密に施されている。

 ちなみに写真ではザラついた印象を受けるボディ表面だが、実際に見た印象もまったく同じであり、その表面処理は空力的な影響を受けそうなほどである。

 その風貌から対外的には「ステルス」と呼ばれていた先行試作車だが、テストドライバー達の間からは「カラス」と呼ばれていた。2005年度は長野県の岡谷市にあるプリンス&スカイラインミュウジアムに展示される予定で、この撮影もそこで行ったものである。(ガッチャン)


これがR34GT-Rの先行試作車。ちなみに奥に写るのはR34GT-Rのテストカーで、ロールバーや無線を装備する。
 
フロントのリップスポイラーはドライカーボン製で、その形状はR34GT-Rに通じるものがある。


 

これはフロントリップスポイラーを裏側から見たところ。かなりしっかりと造り込まれており、その処理が決して表面的なものだけじゃないことが見てとれる。
 
ブレーキキャリパーはブレンボ製と思われるが、そこまでしっかりとつや消し塗装が施される。ホイールはR34GT-Rのものを装着する。


 

リアフェンダーに走る盛り上がったスジは激しい走りをしたための亀裂ではなく溶接痕。おそらく補強材を装着する過程で出来たものと思われる。
 
リアのピラーにも溶接痕。市販型のR34GT-Rではここに高密度の発泡ウレタンが充填されていた。


 

リアスポイラーの右翼端には「STEALTH」の刻印が! ニスモあたりからアフターパーツとして発売したら大ヒット間違いなし!? ちなみに左側は市販車と同じ「GT-R」の文字が刻印されているのみだった。
 
全体的な仕上げは粗雑だが、その形状は後のR34GT-Rに通じるものがあるリアディフューザー。フロントのリップスポイラーといい、このリアデフューザーといい 、真剣に空力が考えられているものだけに、アフターパーツとして欲しいR33GT-Rオーナーもいるのでは?